レトルト技術
レトルトパウチ食品とは、気密性・遮光性のある耐熱容器に密封し、加圧・加熱をした食品をいいます。容器はパウチ(袋状のもの)と成形容器(トレー型など)があります。レトルトパウチ食品は、アメリカ航空宇宙局NASAでアポロ計画に宇宙食として5品採用され、アポロ11号が1969年7月に打ち上げられたことで注目されました。常温保管流通可能であり軽量で取り扱いやすく、わずかな時間で温められ、簡単に開けることができ、容器の廃棄処理がしやすいなどの商品特長によって、消費が大きく伸びてきました。家庭用商品、業務用商品に広く利用されるようになり、近年では医療食分野にまで広がりを見せ、健康面をキーワードにした人のライフサイクルに応じた幅広い食文化に発展しています。
我が社では、昭和44年(1969年)に自社で開発したレトルト殺菌装置で釜めしの素を作り出して以降、様々な技術改良を図って参りました。松阪工場では、レトルトパウチ食品をはじめ調理缶詰、びん入り、ペットボトル入りつゆ・缶つゆ等あらゆる調理食品の生産に対応し、レトルトパウチ食品の生産では日本最大級の工場です。取り組みとしましては、ISO9001・FSSC22000の認証を取得し、お客様に安全で安心してお使いいただける商品の提供を進めています。
また、生産技術面では、お客様のニーズに応じた生鮮食料品などの具材の調達から加工処理を強みとし、独自の具材処理技術を有しています。原料処理から調理、充填、殺菌、包装までの工程はほとんど自動化されていますが、特に原料処理工程における選別・検品においては最新の異物除去システムと熟練者の目や感触で厳重に品質チェックを行っています。レトルト食品の最重要技術は殺菌であり、独自の管理技術を取り入れ、HACCPの承認を頂いています。また、最終の包装工程では、最新のX線異物除去装置で全数チェックを行っています。今後もこれらの活動を継続しながら、お客様の幅広いニーズにお応えしていきます。